海近い家でも安心！塩害対策に強い外壁塗装と施工法とは？ | 山口エリア外壁塗装会社ガイド

海近くの家が危険！？塩害による外壁の深刻な劣化例

海に近い家は、美しい景観や心地よい潮風を楽しめる一方で、見えないリスクも抱えています。そのひとつが「塩害」です。

◇そもそも塩害とは？

塩害とは、海から飛んでくる塩分が建物に付着し、素材を劣化させる現象を指します。特に、鉄やコンクリートなどの建築資材が影響を受けやすいです。塩分が鉄に触れると化学反応が進み、錆びが発生します。

これが進行すると、強度が低下して建物全体に悪影響を及ぼします。さらに、塩分はコンクリートの中にも浸透し、内部の鉄筋を錆びさせることで、建物の構造そのものを脅かします。

◇塩分量が増えると住居の寿命が短くなる

塩害は特に海から1km以内の地域で顕著に見られます。海風に含まれる微細な塩分が運ばれ、建物の表面や隙間に付着することで時間とともに被害が拡大します。塩害は肉眼で確認できる場合もありますが、内部で進行する場合は気づきにくく、定期的なチェックが欠かせません。

塩害のリスクは科学的にも証明されています。海風に含まれる塩分量が増えると、建材の劣化速度が加速します。

◇塩害の影響と予防策

このような現象は「塩害爆裂」と呼ばれ、建物の耐久性を著しく低下させます。塩害の影響は塗装の剥がれやひび割れなどの目に見える部分だけでなく、内部に隠れて進行する点が厄介です。

日本建築学会の研究によると、沿岸地域の建築物は内陸に比べて20％以上早く劣化が進むことが分かっています。このため、海近くの住居に住む人々は特に予防策を講じる必要があります。

塩害に強い外壁塗料を選ばないと後悔する理由とは？

海辺に住む住宅や、沿岸部での建物にとって「塩害」は避けられない大きな問題です。潮風に含まれる塩分は、外壁や建材にダメージを与え、時間とともに劣化を進行させます。適切な外壁塗料を選ばなければ、修繕費がかさみ、最終的に多大な出費を招きます。ここでは、塩害に強い外壁塗料の選び方や注意点を解説します。

◇塩害に強い外壁塗料の代表例

塩害に耐えうる外壁塗料の中でも、特に高い評価を受けているのがフッ素塗料と変性無機塗料です。フッ素塗料はその優れた防錆性と耐久性で知られ、海沿いの住宅や工場などで多く採用されています。この塗料は紫外線への耐性も高く、美観を長期間維持できる点が魅力です。

一方、変性無機塗料は無機質の成分を含み、化学的に安定しているのが特徴です。これにより、塩害の影響を受けにくく、金属やコンクリートなど幅広い素材に対応可能です。また、耐候性が高いため、頻繁な塗り替えの必要がなく、メンテナンスコストを大幅に抑えられます。これらの塗料を使用することで、塩害の影響を最小限にできるでしょう。

◇金属製の建材にはさび止め・防食性の成分が大切

塩害の影響を特に受けやすいのが金属製の建材です。鉄やアルミニウムなどの金属は、潮風に含まれる塩分によって錆びや腐食が進行します。そのため、金属製建材に使用する塗料には、さび止めや防食性の成分が含まれているものを選ぶことが重要です。

例えば、特殊な防食成分を含むエポキシ系の下塗り材を使用し、その上にフッ素塗料や変性無機塗料を重ねることで、より強固な防錆性を確保できます。塩害対策を怠ると、金属部分の劣化が外壁全体の耐久性に影響を及ぼし、最終的に高額な修繕費が必要になる恐れがあります。

◇ランニングコストを考慮した塗料選びが大切

塗装工事の初期費用が高額に感じられても、長期的な視点でランニングコストを考慮することが大切です。安価な塗料を選んだ場合、塩害による劣化が早まり、短期間で再塗装が必要になるケースが多く見受けられます。

結果として、安物買いの銭失いとなり、長い目で見ると初期投資を上回るコストを支払う羽目になることもあります。

耐久性の高い塗料を使用すれば、メンテナンスや再塗装の頻度を大幅に減らすことができます。例えば、フッ素塗料や変性無機塗料を採用することで、10年以上にわたり外壁の保護機能を維持することが可能です。これにより、ランニングコストを抑えつつ、建物の資産価値を保てます。

海沿いの家でも安心！塩害対策が万全な外壁塗装のテクニック

家族みんなが安心して快適に過ごせる住まいを実現するためには、立地条件に適した施工方法を選ぶことが大切です。特に沿岸部では塩害が大きな課題となります。本記事では、塩害に強い施工方法や具体的な施工事例について解説します。

◇塩害対策には下地処理が重要

塩害対策を成功させるための第一歩は、下地処理に重点を置くことです。沿岸部では、塩分を含む湿気や風が外壁や金属部分を侵食しやすく、適切な下地処理が欠かせません。亜鉛末を用いる理由は「犠牲防食」という特性にあります。

この作用は、金属部分が錆びるよりも先に亜鉛が酸化して腐食を防ぐ仕組みです。これにより、家の構造を長期間にわたって守ることが可能になります。

◇下塗りおよび複数回の上塗りを実施

亜鉛末を下塗り段階でしっかりと塗布することで、建物の耐久性を大きく向上させられます。塩害に対抗する施工では、下塗りに続く上塗り作業も重要です。下塗りの上には、エポキシ樹脂系やウレタン樹脂系の塗料を使用し、複数回に分けて塗装を施します。この工程では、下地を外部環境から保護するだけでなく、耐久性や耐候性の向上を図ります。

特に上塗り塗料には、太陽光や雨風、温度変化などの外的要因から建物を守る効果があります。また、膜厚を厚くすることで防護性能が強化され、より効果的な塩害対策となります。このため、複数回の塗り重ねを行い、塗膜の厚みを確保することが大切です。

◇塩害対策に外壁塗装を実施した施工事例

最後に、実際の施工事例をご紹介します。この住宅は、海まで数百メートルという沿岸部に位置しており、鉄部の腐食が特に進みやすい環境でした。そこで、防錆材として厚膜エポキシ樹脂を採用しました。

この素材は、優れた耐食性を持ち、塩害が原因の腐食をしっかり防ぎます。仕上げには超耐久型フッ素塗料を使用しました。この塗料は、耐候性や耐熱性が高く、長期間にわたって住宅の美観を保てます。

海近くの家のメンテナンス費用と頻度はどれくらい？

海辺の家では潮風や塩害によって外壁が劣化しやすく、定期的なメンテナンスが欠かせません。外壁塗装や日常的なケアを計画的に行うことが、住まいを守るための鍵となります。ここでは、外壁塗装の頻度や費用、劣化症状の例、自分でできるメンテナンスについて解説します。

◇メンテナンスは5～7年に一度が目安  

外壁塗装のメンテナンスは、5～7年に一度が適切とされています。特に海の近くに家がある場合、潮風による塩害で外壁が通常よりも早く劣化するため、計画的なメンテナンスが重要です。塩分濃度の高い地域では、5年よりも短いスパンでの塗装が推奨されることもあります。

劣化具合を把握するため、専門業者による定期的な点検を受けることが望ましいです。

◇外壁塗装が必要な劣化症状の例  

外壁の劣化は見た目で確認できることが多いです。錆やチョーキング（外壁を触ると白い粉が付着する現象）は、典型的な劣化のサインです。これらの症状を放置すると、外壁内部にまでダメージが及び、建物全体の耐久性に悪影響を及ぼす恐れがあります。

早期に対応することで、修繕費用を抑えることができるため、これらの症状を見逃さないことが大切です。

◇外壁塗装工事の費用目安  

外壁塗装の費用は、30坪2階建ての家を基準にすると、70～140万円程度が相場です。この価格帯は、使用する塗料のグレードによって変動します。耐用年数の長い高品質な塗料を選ぶとコストは上がりますが、長期的にはコストパフォーマンスが向上します。

また、塗装工事には足場の設置や高圧洗浄、家の付帯部分の塗装が含まれます。契約時には塗装箇所が明確に記載された見積書を確認することが重要です。

◇塗装工事以外に自分たちでできることをしよう  

外壁塗装だけでなく、日常的にできるメンテナンスも劣化を防ぐために役立ちます。塩害による被害を軽減するためには、外壁や手すりについた塩分を定期的に洗い流すことが効果的です。ホースで水をかける程度の洗浄で十分ですが、強力な高圧洗浄機は外壁を傷つける恐れがあるため、使用は避けるべきです。

海近くの家は、塩害による外壁の劣化が進行しやすく、定期的なメンテナンスが重要です。塩害は、海からの塩分が建物に付着して素材を劣化させる現象で、特に鉄やコンクリートが影響を受けやすいです。これにより、建物全体の耐久性が低下します。特に海から1km以内の地域では、塩害の進行が早いため、定期的なチェックが必要です。

塩害に強い外壁塗料の選定が劣化を防ぐ鍵です。フッ素塗料や変性無機塗料は、耐久性が高く、塩害の影響を最小限に抑えます。特にフッ素塗料は防錆性に優れており、美観を長期間保つことができます。また、変性無機塗料は化学的に安定しており、金属やコンクリートに対応可能です。金属部分には、さび止めや防食成分が含まれる塗料を選ぶことで、錆の進行を防ぐことができます。

塗装工事の費用は、使用する塗料や施工内容によって異なりますが、30坪の家で70〜140万円程度が相場です。高品質な塗料を選ぶことで、長期的にはメンテナンスコストが削減され、ランニングコストの面で有利になります。塗装工事の際には、見積もりを確認し、塗装箇所が明確に記載されていることを確認しましょう。

塩害対策は塗装だけでなく、日常的なメンテナンスも重要です。外壁や手すりに付着した塩分を定期的に洗い流すことが効果的で、強力な高圧洗浄機は外壁を傷つける恐れがあるため、使用は避けましょう。