外壁塗装で築年数に合わせた塗装のポイントと費用相場とは？ | 山口エリア外壁塗装会社ガイド

外壁塗装は、築10年を目安に専門業者による調査を受け、劣化状況に応じて適切なタイミングで行うことが重要です。築15年以降は塗装や補修が必要で、築30年以上ではリフォームを考慮する必要があります。塗料選びや工法を業者と確認し、最適な方法でメンテナンスを行いましょう。

築15年までにやっておきたい外壁塗装

築15年以上の一戸建てでは、外壁にさまざまな劣化症状が現れます。これらの症状や補修方法、塗装作業について詳しく解説します。費用相場についても知っておくと便利です。

◇築15年までにみられる劣化 

築15年を迎えると、外壁は様々な劣化が進行します。新築から数年で外壁の色褪せが始まり、紫外線や雨風の影響で塗料の耐久性が低下します。5～6年目には、塗装が粉状に剥がれるチョーキング現象が現れ、外壁の防水性能が弱まります。この結果、雨水や紫外線が外壁に直接影響を与え、建物内部にダメージを与える恐れがあります。 

さらに6～7年目には、外壁にカビや藻が発生し、これらが根を張って劣化を加速させます。8～9年目には、塗膜に亀裂が入り、ヒビが目立つようになります。10年を過ぎると、塗膜が剥がれやすくなり、外観が損なわれるとともに、保護機能も低下します。地域の気候や環境によって劣化の進行が異なるため、築10年を過ぎた段階で診断を受けることが重要です。 

◇補修と塗装作業 

外壁のサイディングボードが良好でも、シーリングが劣化している場合があります。シーリング部分の劣化が進むと、雨水が侵入し、建物内部にダメージを与える可能性があります。そのため、シーリングの打ち替えを行い、雨水の侵入を防ぐ必要があります。 

サイディングボード自体に劣化が見られ、防水性が低下している場合には、塗り替えを行うことが求められます。塗装によって防水性が回復し、外壁を保護するだけでなく、美観も取り戻せます。適切なタイミングでメンテナンスを行うことで、サイディングの寿命を延ばし、建物全体の健康を守ることができます。 

◇外壁塗装にかかる費用相場 

外壁塗装の費用は、塗装面積によって異なります。建物の坪数が大きいほど、塗装面積が増えて費用も高くなります。例えば、20坪の家では40～90万円、30坪では60～100万円が相場です。これは目安に過ぎないため、実際の面積や使用する塗料によって費用は変動します。 

費用相場を知っておくことで、見積もりを比較する際に役立ちます。相場よりも極端に安い、または高い場合には、その理由を業者に確認することが大切です。納得のいく説明を受けてから契約を結ぶことで、工事後の満足度を高めることができます。

築30年までにやっておきたい外壁塗装

2回目の外壁塗装を行う際には、劣化の進行具合を確認することが重要です。前回と同じ対応では済まない場合もあり、適切なリフォーム計画が必要です。塗装だけでなく、建物全体の状態を診断し、劣化進行を見極めることが求められます。

◇1回目と同様の対応に加え劣化進行度を確認 

2回目の塗装工事では、前回の塗装で劣化進行を遅らせたものの、新築の状態には戻りません。そのため、外壁や屋根の劣化が進行している場合があり、塗装だけでは補修できない部分があることも考えられます。 

特に2回目以降の塗装工事では、外壁の張り替えや部分的な交換が必要となり、前回と同じ費用で済まないケースもあります。事前にしっかりと診断を行い、劣化具合に合わせた補修や塗装を行うことで、建物を長持ちさせることが可能です。信頼できる業者と相談して、適切なプランを立てましょう。 

◇2回目の塗装に使えない塗料もある 

2回目の外壁塗装では、使用する塗料に注意が必要です。前回使用した塗料によっては、相性の悪い塗料を重ねると不具合が生じます。例えば、水性塗料の上に溶剤系塗料を塗ると、膨れやしわが発生することがあります。 

また、フッ素塗料や光触媒塗料などは、非粘着性が高いため新しい塗料が付着しにくい特性があります。この場合、同じ性質の塗料を選ぶことが重要です。塗料同士の相性を無視すると、塗膜が剥がれたり耐久性が低下したりする恐れがあるため、事前に業者と十分に確認することが大切です。 

◇初めての外壁塗装の場合はリフォームを要する場合も 

築30年で初めて外壁塗装を行う場合、塗り替えだけでは不十分なことがあります。モルタルや窯業系サイディングの耐用年数は約30年であり、この期間を過ぎると外壁材そのものが劣化し、塗り替えの効果が短期間で失われることがあります。 

そのため、築30年以上経過した建物では、塗り替えに加え、カバー工法や張り替えといったリフォームが必要になることがあります。これにより、外壁の耐久性や防水性を回復させ、建物全体の寿命を延ばすことができます。住宅の長期的な維持のためにも、適切なリフォーム計画を立てることが重要です。

築40年までにやっておきたい外壁塗装

築40年を超えた住宅では、外壁の劣化が進行し、単なる塗装だけでは対応できない場合が増えます。適切なリフォーム工法を選び、建物の安全性と耐久性を確保するための修復方法について詳しく解説します。

◇サイディング外壁は40年が寿命 

サイディング外壁は、一般的に約40年で寿命を迎えます。窯業系サイディングは耐震性や耐火性に優れていますが、長年の太陽光や雨風で劣化が進行しやすい特徴があります。

塗料が劣化すると防水性が低下し、雨水を吸収しやすくなり、カビや雨漏りの原因となり、内部へのダメージにつながります。

築40年を超えるサイディング外壁では、塗装だけでは十分な修復が難しく、張り替えやカバー工法などのリフォームが必要になることがあります。 

◇外壁塗装の塗膜剥がれ・内部劣化の懸念 

築40年以上の住宅では、外壁の劣化が進むと、塗装してもすぐに塗膜が剥がれることがあります。塗料だけでは外壁材の老朽化を改善することができません。また、内部の構造が腐食している場合、外壁塗装を行ってもその効果が薄く、建物の安全性を保つためには、まず内部の修繕が優先されるべきです。

内部が劣化したままで外壁を塗り替えると、塗料が密着せず、剥がれやすくなる可能性があります。内部の腐食を放置すると、雨漏りやシロアリ被害、倒壊リスクも高まるため、全体的な診断と適切な修復が求められます。 

◇築40年頃のリフォーム工法 

築40年を超える住宅では、外壁の劣化が進んでいるため、通常の塗装では対応できない場合があります。このため、リフォームを行う際には「カバー工法」「張り替え工法」「スケルトンリフォーム」のいずれかを検討することになります。 

カバー工法は、既存の外壁材の上に新しい外壁材を重ねる方法で、比較的低コストで短期間で工事が可能です。ただし、劣化が深刻な場合には適用できないこともあります。 

張り替え工法では、既存の外壁材を全て取り除き、新しい外壁材に交換します。劣化した部分を完全に改善できるため、根本的な修復が可能ですが、費用はカバー工法より高くなります。 

スケルトンリフォームは、外壁だけでなく内装も解体し、建物の骨組み以外を全て新しくする大規模な工事です。費用は高額になりますが、間取りの変更や耐久性向上が期待でき、長期的に住み続けるための選択肢として有効です。 

住宅の状態に応じて、最適なリフォーム方法を選ぶことが重要です。

外壁塗装の最適なタイミングとは

外壁塗装の適切なタイミングは塗料の種類や建物の環境条件によって異なります。使用する塗料の耐用年数を考慮し、専門業者の調査を受けて、建物の美観や耐久性を保つための塗り替え時期を見極めましょう。

◇外壁塗装は10年スパンが一般的 

外壁塗装は通常、築10年を目安に行うことが推奨されています。多くの塗料は10年ほどで劣化し、紫外線や雨風の影響を受けやすくなります。塗装が劣化すると、外壁そのものが傷み、建物全体の寿命を縮める可能性があります。

そのため、適切な時期に塗装を行うことで、外観を保つだけでなく、構造の保護にもつながります。築10年を迎えたら、専門業者に点検を依頼することが大切です。

◇外壁の素材・塗料・周辺環境も影響する 

外壁塗装のタイミングは、使用する塗料の種類や耐用年数、さらには周辺環境によっても変わります。例えば、アクリル樹脂系塗料は約5～8年で劣化し、シリコン樹脂系は10～12年ほど持ちます。

さらに、フッ素樹脂系塗料は最長で20年持つため、塗料選びが重要です。

また、塗料は「溶剤塗料」と「水性塗料」があり、それぞれ密着性や環境への影響が異なります。専門業者と相談し、最適な選択をしましょう。

◇外壁塗装業者の現地調査を受けよう 

外壁塗装を実施する前には、現地調査を受けることが重要です。調査では、建物の劣化状況や使用素材、塗装面積などを把握し、見積もりを作成します。建物の向きによって紫外線の影響やカビの発生が異なるため、適切な補修方法を提案するために、調査が欠かせません。

また、周囲の環境も確認し、施工に必要な条件や制約を理解することで、予算や工期の管理がしやすくなります。

外壁塗装は、建物の劣化を防ぐ重要なメンテナンスです。築年数に応じて塗装のタイミングや方法を考慮する必要があり、特に築10年を過ぎた場合は専門業者による調査が推奨されます。

築15年になると、外壁は紫外線や雨風で色褪せ、チョーキング現象やカビ、藻の発生が見られ、さらに塗膜に亀裂が入りやすくなります。これらの劣化を防ぐために、シーリングの打ち替えや塗り替えが必要となります。外壁塗装の費用は面積に比例し、塗料の種類によっても異なります。相場を理解して見積もりを比較し、納得のいく業者選びが重要です。

築30年になると、塗装だけでは不十分な場合があり、リフォームが求められます。特に外壁材が劣化している場合、張り替えやカバー工法が必要になることがあります。また、塗料の種類によっては相性の問題が生じるため、事前に業者と確認が必要です。

築40年以上では、外壁の劣化が進行しており、通常の塗装では対応できないことが増えます。カバー工法や張り替え工法、場合によってはスケルトンリフォームが選択肢として挙げられます。住宅の状態に応じて、最適なリフォーム方法を選ぶことが求められます。

塗装のタイミングは、使用する塗料や建物の環境条件により異なり、専門業者による調査が不可欠です。