防水工事の目的や時期は?作業が必要な屋根の状態や工事の種類を解説 | 山口エリア外壁塗装会社ガイド
外壁塗装の基礎知識
防水工事の目的や時期は?作業が必要な屋根の状態や工事の種類を解説
公開:2024.10.21 更新:2024.10.22
防水工事は、住宅を水から守り、強度を保ち、美観を維持し、カビの発生を防ぐために必要です。適切なタイミングでの工事が重要で、一般的には10〜15年が目安ですが、屋根や外壁の状態により早めのメンテナンスが必要なこともあります。
梅雨前の春が施工に適しており、高温多湿の夏や寒冷な冬は工事が難しくなることがあります。防水工事を怠ると建物の劣化が早まり、雨漏りやカビによる健康被害が発生しやすくなるため、定期的な点検と工事が欠かせません。
目次
防水工事の目的および適切なタイミングとは?
山口県で住宅を保有していると、外壁塗装や防水工事の時期や必要性について悩むことも多いのではないでしょうか。建物を守るためには適切なタイミングでの防水工事が重要です。
◇ 防水工事の目的
防水工事の目的は、建物を水から守ることです。具体的には、以下の3つの役割を果たしています。
・建物の強度を補強する
水が建物内部に浸入すると、木造住宅では腐食が進行し、コンクリート造では鉄筋の錆びが生じます。
これにより建物全体の耐久性が低下してしまうため、防水工事はその劣化を防ぐ役割を果たします。
・美観を維持する
雨水が浸入することで外壁や内装にシミが生じ、建物の見た目が悪くなります。防水工事を行うことで建物の美しい外観を長く保つことが可能です。
・カビの発生を防止する
カビは健康被害を引き起こすこともあるため、湿気や漏水を防ぐことが、快適な住環境を維持する上で欠かせません。これらの理由から、定期的な防水工事は住宅の長寿命化に必要です。
◇ 防水工事を実施する年数の目安
防水工事を行うタイミングは、一般的には10〜15年が目安とされています。しかし、屋根や外壁の状態によっては、この期間より早めのメンテナンスが必要になる場合もあります。たとえば、屋根にひび割れやシートの浮きが見られる場合、雨水の浸入を防ぐために早急な対応が求められます。
また、色あせやチョーキング(塗装の粉化現象)が確認できたら、塗装と併せて防水工事を検討することが賢明です。さらに、建物の立地や使用材料によっても劣化速度が異なるため、専門業者による定期的な点検を受けることをおすすめします。
山口県のように雨の多い地域では特に、漏水リスクを考慮してメンテナンスを計画することが重要です。
◇ 防水工事のタイミングは季節も考慮する
湿度や温度は、防水工事の仕上がりに影響を与えるため、季節を考慮することも大切です。春(3〜5月)は、気温が安定しており雨も少ないため、防水材がしっかりと乾燥します。梅雨が始まる前に施工を完了させると、湿気の多い季節にも対応できるため安心です。
夏(6〜8月)は高温多湿の影響で施工が難しいことがあります。雨が降りやすく、施工期間が延びることもあるため、施工のタイミングには注意が必要です。また、冬(12〜2月)は寒さによって乾燥時間が長くなるため、塗料の乾きが遅れることもありますが、天候が安定していれば問題なく工事を進めることができます。
防水工事を実施しないと発生するリスク
防水工事を行わないことが住宅に与える影響は大きく、結果として多額の修繕費用を招くことも少なくありません。こちらでは、防水工事を行わない場合に発生するリスクについて、詳しく解説します。
◇ 建物の劣化が早く進む
特に屋根や外壁からの雨水の浸入が続くと、木材が腐食し、コンクリートは内部の鉄筋が錆びてしまうことがあります。こうした内部構造の劣化は、建物全体の耐久性を損ない、地震などの災害時に倒壊のリスクを高めます。
山口県のように降水量の多い地域では、屋根や外壁塗装と併せたメンテナンスが特に重要です。建物の寿命を延ばし、安心して住み続けるためには、定期的な防水工事が欠かせません。
◇ 雨漏り発生および家財の破損
防水工事をしないと、雨漏りが発生し、屋根や外壁から浸入した雨水が天井や壁に染み込み、シミや腐敗を引き起こします。その結果、天井や床の張り替えなど大規模な修繕が必要になることもあります。
また、雨漏りによる湿気で家電や家具がダメージを受ける場合もあります。特に倉庫や普段使わない部屋での雨漏りは発見しにくいですが、定期的な点検と防水工事は行うことで、こうした被害を未然に防げます。
◇ カビ発生による健康リスクの増加
雨漏りを放置すると、建物内部の湿気が増加し、カビの繁殖を招きます。カビは見えない場所でも発生しやすく、アレルギーや喘息などの健康被害の原因となります。特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、カビの影響は深刻です。
山口県は湿度が高い地域であり、カビの発生リスクも増大します。安心して暮らせる環境を整えるためにも、防水工事を定期的に実施することが求められます。
防水工事が必要な屋根の状態を見極めよう
防水工事が必要なタイミングを見極めるには、屋根の劣化サインを正しく把握することが重要です。これらのサインを早めに発見し、適切な防水処置を行うことで、建物の寿命を延ばせます。
◇ シートの膨れ・めくれなど
防水層の下に水が浸入し、蒸発した水蒸気がシートを押し上げることで膨れ・めくれが生じます。地震や経年劣化により、浮きが起こることもあります。
この状態を放置すると、膨れた部分が破れて雨水が建物内部に浸入する可能性が高まります。防水シートが浮いたり、剥がれたりしている場合も同様に、専門業者に点検を依頼し、適切な工事を行うことが求められます。
◇ 塗膜のチョーキング現象やひび割れ
屋根の塗装面に触れたときに白い粉が手につく「チョーキング現象」や、塗膜にひび割れが発生している場合は、防水機能の低下を示しています。チョーキング現象は、紫外線や風雨による塗膜の劣化が原因で起こり、防水効果が失われている証拠です。ひび割れが進行すると、その隙間から雨水が浸入し、雨漏りの原因となります。
◇ 雑草などが生えている
屋根の排水溝やシートの隙間から雑草が生えている場合も、防水機能の低下が考えられます。これは、屋根に水がたまりやすくなり、防水層が劣化していることを示しています。雑草は根を張ることでさらに防水シートを傷め、水分が内部に浸透しやすくなります。
このような兆候を発見した場合は、防水工事を行い、排水機能の回復と防水層の強化を図ることが重要です。
防水工事の種類と特徴および費用相場を紹介
防水工事にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴や適した用途が異なります。こちらでは、代表的な4つの防水工事について、その特徴と費用相場を紹介します。
◇ ウレタン防水
ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を屋根やバルコニーに塗り重ねることで防水層を形成する工法です。形状が複雑な場所でも隙間なく施工でき、継ぎ目ができないため均一な仕上がりが特徴です。建物の動きに柔軟に対応できるメリットもあります。
山口県のような温暖で湿度の高い地域でも適しており、メンテナンスをしながら長期間使用できます。費用は1㎡あたり5,000〜7,500円程度で、耐用年数は約10~15年です。定期的なトップコートの再塗装が必要な点を留意しておく必要があります。
◇ シート防水
シート防水は、塩化ビニールシートやゴムシートを屋根や屋上に貼り付ける工法です。あらかじめ防水性が高いシートを使用するため、施工スピードが速く、広い面積をカバーするのに適しています。費用は1㎡あたり2,500〜7,000円程度で、耐用年数は約10~15年です。シートの継ぎ目が多いため、施工後のメンテナンスで接合部を確認する必要があります。
◇ アスファルト防水
アスファルト防水は、アスファルトと繊維シートを重ねて防水層を作る工法です。古くからの実績があり、耐久性が高く、特にビルやマンションなどの大型建物の屋上でよく使用されます。防水層が厚く、台風や強い雨風にも耐えられる防水性を備えています。ただし、重量があるため、木造の住宅には不向きです。
費用は1㎡あたり5,000〜8,000円程度で、耐用年数は約15~25年と長めです。施工時に独特の臭いが発生するため、近隣への配慮が必要になります。
◇ FRP防水
FRP防水は、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastic)を使用した工法です。ガラス繊維と樹脂を組み合わせて硬い防水層を形成し、耐久性や耐水性に優れています。ベランダやバルコニーなど、狭い範囲での防水に向いており、摩擦や荷重にも強いのが特徴です。
費用は1㎡あたり6,000〜8,500円程度で、耐用年数は10~15年です。硬い防水層のため、木造住宅の動きに追従しにくく、ひび割れのリスクがある点には注意が必要です。
防水工事は、住宅を水から守り、建物の耐久性や美観、健康な住環境を維持するために不可欠なメンテナンスです。防水工事を適切なタイミングで行うことで、住宅の寿命を延ばし、大きな修繕費用を回避できます。一般的には10〜15年を目安に行われます。
防水工事を怠ると、雨漏りやカビの発生といった問題が生じ、建物内部に浸入した水が木材を腐食させたり、コンクリートの鉄筋が錆びたりすることで、建物全体の耐久性が低下します。さらに、雨漏りによる湿気が家財や電化製品にダメージを与えるほか、カビの発生が健康被害を引き起こす恐れもあります。
防水工事を行う適切な時期としては、春先(3〜5月)が最も適しており、湿度が少なく気温が安定しているため、施工の仕上がりが良くなります。梅雨や夏季の高温多湿な時期は工事が難しく、施工期間が延びることもあるため注意が必要です。
冬季は寒さによって乾燥時間が長くなるため、塗料が乾きにくくなることもありますが、天候が安定していれば問題なく施工が可能です。
防水工事の必要性は、屋根や外壁の劣化サインを見極めることが大切です。具体的には、防水シートの膨れやめくれ、塗装のチョーキング現象(白い粉が手につく現象)、ひび割れ、屋根や排水溝の雑草の繁殖などがサインです。これらの兆候を早期に発見し、適切な防水工事を行うことで、建物の寿命を延ばせます。
防水工事にはいくつかの種類があり、代表的な工法としてはウレタン防水、シート防水、アスファルト防水、FRP防水があります。ウレタン防水は1㎡あたり5,000〜7,500円程度、シート防水は2,500〜7,000円、アスファルト防水は5,000〜8,000円、FRP防水は6,000〜8,500円程度が相場です。
それぞれの防水工事の耐用年数やメンテナンスの必要性を理解し、最適な工法を選ぶことが重要です。
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